豆腐[豆]知識

豆腐と健康

機能性食品としての効用

豆腐は、タンパク質や脂質など体の基礎的な栄養素のみでなく、体を調節投資手健康を維持増進させる食品「機能性食品」としても注目されています。その効用について、 次々と科学的に解明されつつあり、多くの報告があります。以下は、その主なものです。


  • 血圧、コレステロールを下げ動脈硬化に効果〈タンパク質、リノール酸〉
    豆腐のタンパク質は、血液中のコレステロールを低下させ、さらに、その成分の一つ(ペプチド)が血圧上昇を抑制するといわれています。米国食品医薬品局も昨年10月、 この効用の表示を認めました。次に、豆腐の脂質に多く含まれるリノール酸は、動物性脂肪と違い、不飽和脂肪酸としてもともとコレステロールをあまり含まないのに加え、 血管に付着するコレステロールを除去する善玉コレステロールを増やす作用があるといわれております。そのため、高血圧・コレステロールが原因となる動脈硬化を防ぎ脳出血、 心筋梗塞、狭心症等の予防に効果があるとされるのです。
  • 脂肪代謝、脂肪肝にも効果〈レシチン〉
    レシチンは、大豆に含まれる物質で、不飽和脂肪酸が構成要素です。レシチンの機能の一つは、その強い乳化作用によって、血管に付着したコレステロールを溶かし血流の流れを良くする、 あるいは固まるのを防ぎ付着しないようにする働き(脂肪代謝機能)です。そのため、前項同様に、動脈硬化を防ぎ脳出血などの予防に効果があります。 また、その脂肪代謝機能により、肝臓中の脂肪分を減らす働きをしますので、酒を飲む人に多い脂肪肝の予防にも効果があります。 この大豆レシチンも脂質とともに豆腐に移行しております。
  • 記憶力を高め、脳の老化・ボケ予防に効果〈レシチン・コリン〉
    レシチンはまた、脳の活性化にも効果を発揮します。それは、レシチンとその構成成分の一つである「コリン」によるものです。 レシチン自体は、脳の情報伝達に関わる神経細胞の重要な材料となります。一方コリンは、食物と一緒に摂られたレシチンが腸内で分解されコリンとして独立、 脳に運ばれアセチルコリンという「情報伝達物質」に変わります。したがって、記憶力や集中力を高め、物忘れなど脳の老化やボケ予防等に効果があるのです。
  • 活性炭素の抑制等により成人病や老化防止に効果<サポニン>
    大豆サポニンは、配糖体といわれる物質で食感として咽喉に残る不快感(渋み、苦味、えぐ味−収斂味という)の原因物質です。 そのため、嫌われた面もありましたが、最近では、健康の増進等に及ぼすいろいろの機能が注目されています。 その機能としては、脂肪の蓄積を防ぐ、血管に付着した脂肪を洗い流す、老化のもとになる脂肪酸の酸化を防ぐ・活性酸素の働きを抑制する、腸を刺激し便通をよくする、 あるいは血栓を予防する、その他、成人病や老化防止などに関係する効果が種々報告されています。 大豆サポニンの豆腐への移行は、食感としてわずかに残る収斂味が移行を証しているでしょう。 なお、サポニンには、発癌抑制効果、エイズの発症効果なども報告されており、今後の研究が期待されております。
  • 骨粗鬆症、乳がん、動脈硬化等に効果<女性ホルモンに似たイソフラボノイド>
    最近、世界的にも注目されている物質です。イソフラボノイドは、サポニンと同じ配糖体の仲間ですが、食物では大豆に最も多く含まれています。 この物質が注目されているのは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする点で、植物エストロゲンとも呼ばれています。 更年期過ぎなど女性ホルモンの減少によって起こる高血圧・コレステロールの抑制、循環器疾患のリスク軽減効果などがあげられています。
  • 糖尿病の治療や予防に期待される<トリプシンインヒビタ(トリプシン阻害因子)>
    この物質は、その名のとおり、タンパク質の分解酵素トリプシンの働きを阻害し消化吸収を妨げるほか、脾臓肥大に作用するため、嫌われ者的依存でした。 最近にいたり、糖尿病に関係するインシュリンの分泌を盛んにし、治療や予防に役立つのではないかといわれています。糖尿病が増加している折から、 その解明が期待されています。
  • 腸内の善玉菌・ビフィズス菌を増やす<オリゴ糖>
    オリゴ糖は、豆腐の「甘みなど」を引き出す大豆の糖質を構成しています。ビフィズス菌は、腸内の悪玉菌(大腸菌など老化や病気の誘因ともなる)の増殖を抑えるほか、 腸の運動を活発にする、免疫力を向上させる、発ガン物質を分解するなど、多くの有用な働きがあるといわれております。 オリゴ糖は、そのビフィズス菌の栄養源(エサ)となるものです。豆腐は、ほとんど繊維質を含んでいませんが、腸内浄化等の点では同じような働きがあるともいえましょう。
  • 骨や歯に、ストレスにも効果<カルシウム>
    カルシウムは、骨や歯を作っている重要な物質(ミネラル)ですが、不足するとイライラし神経過敏になるといわれ、精神の安定にも関与しているようです。 日本人のカルシウム不足が指摘されていますが、豆腐には結構カルシウムが含まれています(木綿豆腐100g中120mg)。 また、吸収に難点のあるカルシウムが、豆腐の良質なタンパクによって吸収が格段と促進されるといわれます。
  • 豆腐のビタミン類−美肌等に効果
    豆腐は、製造工程で熱を加えるため、大豆に含まれるビタミンの移行はさほどではありませんが、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンを含んでいます。 Eは、血行を良くする作用があり、美肌つくり、肩こり、腰痛に効果があるほか、活性酸素や脂肪の酸化を抑制し、がんや成人病の予防効果もしてきされます。 B群は、皮膚や胃腸の健全化に、効果があるといわれています。
  • オカラと栄養
    大豆を磨砕し加熱した後、豆乳を絞りとった残り(絞りカス)がオカラです。したがって、オカラには、大豆の皮や胚芽部分などの繊維質がほとんど移行しています。 食物繊維の効果は、便通を良くし有害物質の腸内滞留を防ぐほか、高コレステロールや肥満の予防にも効果が指摘されています。 オカラの成分には、繊維質だけでなく、タンパク質、脂質等も豆腐ほどではないが含まれ、大豆の皮や胚芽にある微量成分も移行しております。 したがって、オカラは、栄養面、機能食品としても優れており、食品としての見直し等が待たれます。

栄養図
 

健康食・美容食・長寿食・世界の「TOFU」へ

上述では、主として豆腐の成分の個々の効用を紹介しましたが、各成分が相互に関連補完して相乗的な効果を発揮するという面もあります。 また豆腐製品は、食材として多くの料理にあいますから、他の食品との間で同じような効果が期待できます。

いずれにしても豆腐は、栄養、機能性食品として優れ健康の維持増進に効用のある健康食品といえます。 また、健康であれば、みずみずしく若さを保てますので、美肌等に良い成分を除いても、美容に良い食品といえます。 なお、豆腐は、カロリーが少なく、水分が多いため満腹感が得られ、かつ、栄養不足にならないという点で、すぐれたダイエット食品にもなれます。 さらに、昔から豆腐などの精進料理を食べていた僧侶や、豆腐を多く食していた地域に長寿者が多いことを持ち出すまでもなく、 健康を増進し老化を遅らせる成分・物質をいろいろ備えている豆腐はまた、長寿食ともいえます。肉食の多い欧米等でも豆腐に関心が高まり、 今や「TOFU」の名は、世界で通用する言葉となっています。